話せばわかってもらえるクレーム対応

話せばわかってもらえるクレーム対応のポイント解説

クレームは単なる苦情ではありません。
電話をしてくる相手の気持ちの中には、「困っていることを解決してほしい」、「話せはきちんと応えてくれるはず」という、こちらの会社に対する信頼があります。

クレーム電話応対の手順

1.相手の話をよく聞く

電話をとったら、まず相手の言うクレーム内容を積極的に聞きます。
電話は相手の顔が見えないので、きちんと聞いている姿勢を示すことが大切です。
そのためには、しっかりとしたあいづちを打ちながら話を聞きます。

あいづちの打ち方例

受付(相手の話を聞くとき)
「はい」「かしこまりました」「なるほど」「さようでございますか」
同意(相手の話に同意・共感)
「おっしゃるとおりです」「そのとおりです」「ごもっともです」「私もそう思います」
驚き(相手の話に驚きの反応)
「そんなことがあったのですか」「それは驚きましたね」「すごいですね」
確認(相手の話を確認・要約)
「~ということですね」「~ということでよろしいでしょうか」
感謝(感謝の気持ちを表す)
「ありがとうございます」「恐れ入ります」

この段階ではたとえ相手に誤解があっても、途中で口を挟んだり反論したりせずに、相手の話を最後まで聞くことに専念します。

2.相手に共感の気持ちを示す

相手が電話してきたことに対して、相手の立場に立って共感の気持ちを示します。
相手が間違っていると思っても、むきになって反論したりすると、よけいに話がこじれてしまうので注意します。
「そのようなことがあったとしたら、それはお客様のおっしゃるとおりです」

3.お詫びの言葉を述べる

クレームの電話の場合は相手の話を受けた後に、お詫びの言葉を述べます。
たとえこちらに非がなくても、相手が不満を持って電話をしてきたのですから、それに対してのお詫びしなければいけません。
ただ漠然と謝るだけでは相手の不満は解消されず、かえって怒らせてしまうこともあります。
さらに「謝ったのだからそちらが悪い」というように、全面的に非を認めたと勘違いされかねません。
ちょっと難しいですよね。
相手に誤解や不快な思いをさせたことに対するお詫びであることを、具体的に述べることが大切です。
「ご不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございませんでした。

4.担当者に取り次ぐ

クレーム内容によっては担当者に取り次ぐ場合もあります。
そのときは、それまで聞いた内容を必ず担当者に伝えます。
相手に同じことを二度も言わせないようにすることが大切です。
担当者が不在の場合は、取次ぎの手順に従って、代わって用件を聞きます。
「私でよろしければ、代わってご用件を承ります」

クレームの内容についてすぐ答えられないときは、折り返しの電話を申し出ます。
その際折り返しにする理由を伝えると、相手も納得しやすいと思います。
「すぐに確認いたしますので、○分後に折り返しお電話してもよろしいでしょうか」

相手が名乗っていない場合で、折り返し電話を承知したときは、改めて名前や電話番号を聞きます。
「それでは、お名前とお電話番号を教えていただけますでしょうか」

5.電話を切る

電話を切るときは、わざわざ電話をかけて問題点を指摘してくれたことへの感謝の気持ちを述べます。
クレームの内容にもよりますが、お詫びの言葉と共に「ありがとうございました」のお礼の言葉があると、相手の自尊心を満足させよい印象を残します。
謙虚に心を込めてあいさつします。

6.改めて謝罪の電話をかける

クレーム対応の基本は、相手に会ってお詫びをし相手との会話の中から事実関係を確認したうえで、適切な対応をとることです。
特にこちらのミスで相手に迷惑をかけてしまった場合は、なるべく早く相手先を訪問してきちんと謝ることが大切です。

相手先に出向く前には、改めて謝罪の電話をしてお詫びに訪問することを伝えます。
相手がクレーム電話をかけてきた時点で納得した場合でも、自社に落ち度があると分かったときには、改めて担当者(場合によっては上司)から謝罪の電話をします。
その際には、訪問してお詫びしたいという気持ちを伝えることが大切です。
「この度は誠に申し訳ございませんでした。すぐにごあいさつに伺いたいと思いますが、まずはお詫びのお電話をさせていただきました」

関連コンテンツ